カイの憂鬱Ⅴ

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    『夢じゃないよな…』   オレは手を伸ばし黒い髪を何度も何度も撫でた   指からこぼれ落ちるサラサラの髪   『ええ…』   真っ直ぐに見つめ返す瞳に答えは出ていた   オレは乱暴に口付けた   歯と歯がぶつかるのも構わずオレは深く唇を重ねる   『カイ……!』   堪らずカラス天狗はオレの頭を抱え口付けに答えた   オレの唾液に餓えていたかの様にオレの口内をカラス天狗の舌が吸い付いてくる   カラス天狗の舌の刺激で溢れる唾液   甘美に震える細い身体をオレは抱き寄せる   『会いたかった…』   互いに 気持ちがぶつかり合う   性急に服を脱ぎ捨て脱がせ脱がされ   熱い体温を確かめあい 更に熱を求めるように全身の肌と肌を擦れあわせる   一ミリの隙間を作りたくない   絡み合う身体  
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