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「多分な。意味は知らねぇが関係ねェ……これは俺の秘奥義だからよ」
「お、沖弐先生!!」
「クックッ……、まァ、テメェが感動しちまうのも頷ける。なんたって昨日はドキドキで眠れなかったからなァ」
「あぁ……やべぇぜ……超つえぇじゃん」
パフェが溶け出すのも構わずに佐賀浦はスプーンを握りしめる。
「佐賀浦……」
「沖弐……」
ガシッと2人は握手をし合う。
「まさかテメェとこんなに気が合うとは思ってなかったぜ」
「あぁ、俺もだ……沖弐…いや!圭!」
「………創也……」
ここに今、新東京市最強タッグが完成した瞬間だった。
沖弐はくるっと踵をかえし机から離れる。
今日は今から生徒会の見回りに行かなくてはならないのだ。
「じゃあな圭。パトロール頑張れよ」
「アァ。…………」
「……どうした?」
沖弐は少し立ち止まった後に、前を向いたまま口を開いた。
「スティロ・ディアルキアス」
「……………!」
「……友情の証だ。テメェにくれてやる」
「け、けぇえぇえぇえぇええええい!!!!!!」
佐賀浦はその場で敬礼をする。
それはまるで長年の戦友を送り出すようで……
トントン
送り出……
トントン
「あぁ?なんだよテメェ、こっちはな……」
「お客様、静かにしろゴミ」
「………はい」
その後、佐賀浦はファミレスで働いていた奏 那由多に2時間説教されたのだった。
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