「あ、ども、今日からお世話になる秋月って言います」【未完】

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「3日だ!3日でクリアしてやる!!秋月を越えるのはこの俺だァ!」 「いや、あのな沖弐──」 「止めんじゃねェ……………!怪我するぜ」 ハードボイルド。 ハードボイルドなそいつの手の中には、しっかりとギャルゲーが握られていた。 こうして沖弐は落ちていく。 ダークサイドに。 いやまぁいいんだけど。 「(………おい、沖弐は意外と素直なヤツなんだぜ?おちょくるなよ)」 「(……いやー、なんか楽しくなってしまってね)」 「(お前、しかも何気に違うゲームも渡しただろ)」 「(ビッグバスターズは人間としてやるべきさ)」 きらん、と歯を光らせて、ヨークは春一に視線をくべた。 「あー、えっと、じゃあ春一くん、タバコ頂戴」 「はいはい………ってか、お前吸うの?」 緑のパッケージが印象的なケースをヨークに渡す。 全体的に新東京市ではタバコが高い。それはタバコ税が軒並み高いからなんだけど。 「実は結構なヘビースモーカーでね、ユナはダメなんだよ、タバコ。だから君の家に置いてるんじゃないか」 「いやいやいや、だったらタバコ辞めろよ」 「………………。……………ばか」 「キモイよ!?」 なにその言い方。ドラマか!?ドラマのヒロインの言い方か気持ち悪い! 「まぁていう事で、はい、パンティ」 「……これは…!!!」 ざわっ 「あぁ……。エプリア=ヴェルペスのイチゴパ「お巡りさぁあん!超ド級の変態いますよぉおぉ!」 変態だ!お金の代わりにパンツで払う変態がいた!いや、もう妖怪の類だよ! 「エプリアなんてお前、接点ないだろ!」 「いやぁ、ほら、1年前のテロ事件でさ、協力関係になったじゃん」 「あの混乱に乗じて盗んだの!?なにやってんだよ!なにやってんだよヨークさん!!」 ステラ=リデアルやマリアル=リエルンといった女性ではなく、エプリアを狙う所がどことなくヨークっぽい。というより犯罪だ。
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