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私がこのまま人生が終わったとしても、利佳子と出会えて15歳まで過ごしたこと。それだけは私の宝だ。
動物園駅前まで来て、私は私鉄一本だが 利佳子は通過地点のS宮駅まで行き、それから別の私鉄へ乗り換える。
「晴!気をつけて帰りや!」
向こう側のホームから、ブンブン手を振る利佳子に
「あんたもなー 夜メールするしな!」と叫び返した。
時間は5時半前。門限は6時。急がないと…
私はS駅の階段を駆け下りて、家を目指して走り出した。
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