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「お客様のお席はこちらです」
『はい………っえ?!ホントにこの席なんですか?』
「ええ、確かにチケットではファーストクラスになってますし」
『あっそうですか、ありがとうございます』
私は小さくため息をつくと、案内された席にすわった
私はこれからおばさんのはからいで、韓国にいるおばさんの親戚の人の店で働くことになっている
四歳頃、
両親が事故にあい、私は施設に預けられた
両親がいないからって、周りの人からかわいそうな目で見られたりして、私はそれがすごく嫌だったそれで
高校を卒業して施設を出る時、私を誰も知る人がいない場所に行くのが中学生からの夢だった
それからおばさんに必死にお願いして、
16歳の時おばさんの親戚のいる韓国にいくことが決まった
韓国行きのチケットはおばさんが最後の誕生日プレゼントとして
買ってくれた
でももまさか
一番いい席を買ってくれたなんて
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