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10年前―… 「リュウ!一緒に帰ろうぜー!」 『おう!あ、待って。先生に日誌ださねーと。』 「早く出して帰ろうぜ!」 小学1年だった俺の日課は、この幼馴染みと毎日一緒に遊ぶ事だった。 そして、その日もいつも通り一緒に帰って遊ぶ約束をしていた。 俺とコイツは、小さい頃からずっと一緒だった。 何をするにも一緒で、コイツといると凄く楽しかった。 「今日は、オレの家でテレビゲームやろうぜ!」 『じゃあ、俺何かカセットもっていくな!』 「んじゃ、ダッシュで帰ろうぜ!」 そして、俺たちはダッシュで家な帰った。 ザワザワ。 家の前に着くと、人だかりが出来ていた。 『なんかあったのかなぁ?』 「さぁー?」 『俺ちょっと聞いて来る。』 「あっ!待てよ!オレも行く!」 そして俺たちは、走ったせいで荒れている息を整えながら1番近くの大人に声をかけた。 『ねぇ。何かあったの?』 「ああ。何かこの近くの家に連続殺人者が入ったみたいでさ…。」 「へぇー。」 『それって、誰の家かわかる?』 そして俺は、このあとその大人の口から出た言葉を聞いて、顔の血の気が一気に引いた。 「確か、聞いた話だと…黒神さん…だったかな?」 「えっ?」 『まさ…か…』 俺は人混みを掻き分けながら家に急いだ。 「あっ!待てよ!!リュウ!!!」 そして俺たちは、家の前まで来て立ち止まった。 「リュウくん?」
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