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聞き覚えのある声が後ろからした。
ゆっくりと振り返るとそこには、幼馴染みであるコイツの母親が立っていた。
『おば…さん。ねぇ。さっき聞いたんだけど、連続殺人者が入ったのって俺の家?いったい何があったの?お母さんとお父さんは?』
すると、おばさんは俺の肩に両手を置き俺と目線を合わせながらこう言った。
「あのね、リュウくん。落ち着いて聞いて?…貴方のお母さんとお父さんは家に入った連続殺人者に襲われて…それで…刺されて大ケガをして、今危ない状況なの…。」
言い終わるとおばさんは、地面に膝をついて泣き崩れてしまった。
俺は聞きたい事が沢山ありすぎて、頭が混乱していた。
そして、やっとの事で質問をした。
『どういう事?お母さんとお父さんは今何処にいるの?』
その言葉と同時に、俺の家から白いヘルメットを被った人達が出て来た。
その人達が運んでいる人物は、見覚えのある顔だった。
『おと…う…さん?』
少ししてから運ばれて来た人の顔も、見覚えのある顔だった。
『おか…あ…さん?……お父さん!!お母さん!!』
俺は、救急車に運ばれるお母さんとお父さんに駆け寄った。
でも、それは近くにいた白いヘルメットのおじさんの手で阻止された。
「君、近寄ったら駄目だよ!危ないから!」
『離せよ!お父さんとお父さんお母さんが!!』
「もしかして、あの人達の子供かい?だとしても、今は行ったら駄目だ。」
『何で!?お父さんとお母さんの所に行ったら駄目なんだよ!?』
「あのね、お父さんとお母さんは今から病院に行くんだ。」
『なら、俺も連れてって!!』
「じゃあ、僕と行こうか?」
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