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それからクロイツは、ブリーフィングの内容を彼らに伝えた後、自らもソファーに深く腰掛けて、休憩の姿勢をとった
エリスは、クロイツの隣に座っている
「隊長、質問よろしいでしょうか?」
「構わんが、私とエリスについては帰還してからと言った筈だ。それ以外ならばいいが」
「………そう出鼻をくじかれると、なかなか厳しいです」
「ヴェデルニコフ中尉、貴官が私の信頼を裏切ることはないと思っていたのだが?」
「それは勿論であります。本官は隊長の命とあらば、例え元帥閣下であろうと敵に回します」
「それは……あまり洒落になってないが…」
事実、敵には我が陸軍元帥がいると思われる訳で
「ヴィクトル、あまり隊長を困らせるもんじゃない。それでなくたって、あんな奥さん抱えていらっしゃるんだから」
「ハイゼンベルク中尉、発言の真意を問いたいのですが?」
「分かっておいででしょう、副官殿なら」
ハイゼンベルクは裏社会を少なからず知っているはず。つまり、エリスの名も
「やめておけ、エリスは時として私でさえ投げ飛ばす。お前を亡き者にする程度は躊躇わんぞ」
「え?……投げ飛ばす?隊長を?え?」
「隊長、今その話をなさらなくとも。ルフェーブル中尉が混乱してるようですし」
「いえ隊長!!詳しくお聞かせ下さい!!事と次第によっては、弾劾します!!」
「エリスの言うとおりだったな、不用意な発言だった」
クリスが食い付かない訳がなかった
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