アリス、追いかける

7/13
前へ
/92ページ
次へ
彼は顔立ちは日本人離れ、というよりハーフのようだ。立ち上がるとスラッとしている。 「Hi. Are you Yuki-Ariga?」 「は、はい?あっ、イェスイェス、有賀 幸です」 「Nice to meet you.」 「な、ナイストゥミートゥ、トゥー」 流暢な英語で挨拶する彼にキスをした。 「!!!!!?????」 「? 何驚いてるんだい?」 「なななきききキス!!!????」 「はははっ。ただの挨拶だよ。 君って見かけによらず面白いね~」 さらっと失礼なことを言うと、彼は一枚の書類を出した。 「そうそう、君ってこれ覚えてるよね?」 「これっこないだ書いたやつじゃん!」 火照る顔を手で押さえつつ、書類を見る。 「内容確認で呼び出したんだけど、これで合ってるかどうか確認して」 自分で書いた書類をまじまじと見る。 「特に問題ないです…。 ただ、ひとつ聞きたいことが」 「What?」 「この『メールアドレス』って関係あるんですか?」
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加