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「メール……この草むらのこと?」
タイミングよく携帯が鳴った。メールだ。送り主はMr.Joker。何となく予想していた。
【僕を見つけた?】
「これって返信できるかなぁ?」
「……やってみたら?」
試しに返信してみる。
【今自販機の近くの草むらの前にいるんだけど、あなたはどこにいるの?】
すぐに返ってきた。電波のよさと返信の早さにちょっぴり感心した。
【草むらに白ウサギのカードが落ちてたら当たりだよ。拾ったらメールして】
「この中入るのかぁ~」
草むらといったら沢山の虫が生息している。ヘンな虫に刺されたらどうしよう、と不安になりながらも草をかき分け中に入った。
「カードぉ~? だってカードだから薄っぺらいんでしょ? そんなの見つかるわけないじゃん」
「……でもここはまだ狭い方だよ。川沿いのはもっと広いよ…私有地だけど」
川沿いの方を指定してないだけまだマシかぁ、と仕方なく渋々探し続けた。
「……ねぇ瑞希」
「……何?」
「なんか、こんなのに付き合ってくれてありがとう」
瑞希はひどく驚いた。
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