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「え、そんなに驚くことなの?瑞希の顔すごいよ」
「………自分の立場分かって言ってるの? 幸ちゃんは選ばれた人なんだよ? しかも学校とか…っ、クラスとかじゃなくて市全体から選ばれた、ただ一人の役目なんだよ!
はぁ……はぁ…幸ちゃんは、どれだけすごいか分からないみたいだけど、主役じゃなくても名誉あることだから、市民は楽しみに、してるの。ただ毎年じゃないから諦めている人もいるよ」
瑞希は必死に説得した。久しぶりにこれだけ喋ったから軽く息切れした。
「…………そう、なんだ。私が選ばれた人、それがアリス……」
「そう。………………あっ」
「どうしたの?」
瑞希の足元に、夕焼けに照らされ光るカードが落ちていた。
「もしかして、これかな…?」
「え、見せて見せて」
見てみると、確かに白ウサギの絵が描かれてあった。
「しかしこの白ウサギ、懐中時計じゃなくてストップウォッチ持ってる。ヘンなの~」
証拠にカードを携帯のカメラモードで撮って、画像にしたあとそれをMr.Jokerに送信した。
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