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「有賀も大変だな」
幸はしばらく考え、2人にお願いした。
「2人ともお願いっ。
もし放課後空いてたら、今言ったカード探すの手伝ってくれない?」
手を合わせ懇願する。そんな姿を見て承諾するしかなかった。
「わーったよ。
で、どこにあんだ?」
「ありがとう!
えーと、ヒントは駅ビルと雑踏と駅の東と8Fだって」
「なんだそら」
はぁ? とさも呆れた感じで問う。
「要は駅の東側にあるビルの8Fにあるんだろ。にしても雑踏って引っかけじゃないか。駅周辺なんか人通り多いから場所を惑わせたいだけだ」
「そうなの!?」
ものすごい真剣に考えてた自分が、なんだか馬鹿馬鹿しく思えてきた。
「憶測だけどな」
でも直斗の言葉にはどこか信憑性がある。
「ありがとう。瑞希にも言っとく」
彼を信じて駅の東側のビルの8Fを探してみることにした。
「みず……羽田も来るのか?」
「勿論。瑞希は毎回協力してくれるもの」
「そうか……」
そう上の空でつぶやく彼はどこか遠慮がちだった。
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