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「ところでMailはなんて来たんだい?」
後ろから、しかも至近距離で声をかけられ、思わず体が跳ね上がった。わたわたしながら携帯を開くと、彼に見せた。
【そろそろ慣れてきた頃かな?
じゃあ、今回は少し難しくするよ。
ヒント:駅前、店】
「駅前商店街だね。あとはどこかの店にあるから手当たり次第探せば簡単さ」
「何で分かったんですか? 私全然分かんなかった……」
何となく、とさらっと言う彼にただただ驚きを隠せない。彼が鋭いのか自分が鈍いのか。
「アリス、Let's go!」
そして幸の腕を引っ張りながら、生徒会室を後にした。
「…さて、Mr.Jokerはどこにいるのかな」
商店街に着いた2人は、早速店を廻った。
「Mr.Jokerは自分の代わりにトランプのジョーカーを置いてます」
「そうかい」
それからしばしの沈黙。
自分の姿が恥ずかしすぎて周りは見たくない、かと言って彼ばかり見るとカップルと勘違いされる。実際そんな仲じゃないのに。この状況を破りたいがなんて話しかけたらいいか分からない。
するとその時、遠くから高笑いが聞こえた。
「香野宮様!
……と、貴女だれですの?」
「やぁマミコ。彼女はアリスだよ」
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