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取り敢えず、優人と梅ちゃんに招待状?出しといて。
あとは誰に出そうか?
「おい。」
俺の葬式に呼ぶメンツを、考えている途中で誰かに呼ばれた。
「平凡くーん?」
「耳聞こえてんのか?」
「カイチョ、聞こえてるよー。おーい。」
目の前で何か降られて、顔を上げると誰かの顔がドアップだった。
食堂に悲鳴が響き渡る。
何事もなく顔はすっと離れてって、まじまじと見ればそれは会計だった。
「ほらね?聞こえてるでしょ?」
「いや、おまえが顔の前で飴を降ったからだろ。」
会長の鋭い突っ込みに、会計はてへぺろと舌を出していた。
明るい茶髪にだらしなく着込む制服。
じゃらじゃらと手、耳、首を飾りあげる装飾品。
そして右手には、いついかなるときでも、魅惑が渦巻くペロペロキャンディ。
津崎健吾、別名。
ウィザード。
「気づいたからいいじゃん。」
会長の顔の前で飴を振り回す。
「その飴やめろ。うっとおしい。」
会長は、ぐいっと会計を押し返した。
「やだねー。これは俺の魔法のステッキだから。」
「はいはい。そーですか。」
「あ、今バカにしたでしょー。カイチョウどいひー。」
俺はどうしたらいいんだ?
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