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[何ですか?]
メモに書いて、二人に見せる。
読みおわると会長は、じっと俺を睨むように見てきた。
さらさらで深い黒髪。
誰よりも、整った顔立ち。
この学園の頂点にたつ、生徒会長、成宮洸。
人々はその唇から零れる言葉に酔いしれ、感嘆の息をもらす。
それは、まさしく。
キング。
「おまえも優太に惚れるのか?」
キングの口から出てきた言葉に驚きながらも、俺は首を横に振った。
惚れない惚れない。
あいあむ、のんけ!
「そうか。なら良い。いいか?絶対に惚れるなよ?優太は俺のものだからな?」
ニヤリと笑うキングさま。
なんだかよく分からないが、良いらしい。
何が良いのか分からないよ?
でも良いらしい!
「よしっ!!みんなで飯食べようぜ!!」
双子に挟まれながら、岩崎優太が言う。
もはや、叫ぶに近いが。
つーか、空気読めてんじゃん、お前。
「えーまた優人も一緒なのー!?」
「しかも平凡もー!?」
双子が分かりやすく、嫌そうにした。
優人は苦笑いを浮かべる。
双子の露骨な態度に、俺も苦笑いした。
双子は露骨に表すが、他の者からもひしひしと。
なるほど、面倒臭い。
優人の相談事はこれか。
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