姫は喋らず

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 ̄ 「うみ?」 閉めたはずの扉から、声が聞こえ振り替えれば、数少ない友達がたっていた。 俺はすかさず、筆記用具をとる。 [おう、司。どうしたー?] 「相談会もう終わったの?」 [あぁ。今日は一組のカップルを幸せに導けたであります!] 「それはでかした。うみ軍曹。」 そう書いて敬礼をかませば、相手も敬礼をしてくれる。 そのまま、俺の頭に手を乗せ図書室のソファーに寝ころび、司はゲームをしだした。 いつもの風景だ。 こいつの名前は、高木司。 俺の大事な友人であり、大切な相棒だ。 大変ゲーマーで、授業に受けずにゲームをすることがポリシーだ。 そんなこいつは、学年のテストでいつも2位。 真面目にやっている子が、かわいそうでならない。 そしてコイツはなにより、イケメンだ。 どこのアイドルかってぐらい、イケメンだ。 茶色くふわふわにセットされた髪。 切れ長な眼。 薄い唇。 神様は本当に不公平だと、強く思う。 そのイケメンさで、こいつには親衛隊というものがいる。 少し、この学園の説明をしようか。
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