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「常務ぅ?社長を出せっていいたいけど、さっきさっさと逃げてたわよね。
だったらあんたが何とかしなさいよ!」
清水おばさんは全く怯む事無く、佐藤常務に食ってかかる。
「お気持ちは分かります。
今、彼から聞いた情報も含め対策を考えております。
ここに逃げた皆様が、無事に出れる確実な方法を取りますので、もう少々我慢頂けませんか?
特にあなたの美しいお顔に傷一つ付けたくありません。
その為に確実性を高めるには、考える時間が必要です。
こちらを飲んでお待ち頂けませんか?」
佐藤常務は話ながらオリジナルカクテルを作り差し出した。
「なっ、なっ、なんなのよ。
お酒で誤魔化されないわよ。
はっ、早くしてね。」
“佐藤常務すげー”
鬼の形相した清水おばさんが、みるみるうちに、少女のようになり、最後は佐藤常務の目も見れなくなっていた。
そして、カクテルを一口だけ飲み、取り巻きと一緒にソファーに戻っていった。
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