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さっきまで温和だった佐藤常務の小さい声の怒声は直接怒られていない俺もビビってしまう。
空気をごまかすために、チビチビ飲んでいた水も無くなってしまった。
その時、佐藤常務から声をかけられた。
「神野くん。今の話で概要は分かったか?」
「は、はい。なんとなくなら」
本当は佐藤常務の怒りにビビっていて、内容まで頭が回っていなかったが、ごまかしてしまった。
「そうか、良かった。
申し訳ないが、君にも協力してもらわなくてはいけなそうだ。」
“そりゃ、そうなるよねぇ”
話の流れから予想は出来ていた。
「はい。」
小さく返事を返した。
「良かった。
細野、彼は営業部の神野くんだ。
すでに彼らを一人倒したそうだ。
その時の状況とお前の情報を合わせて、打開策を探せ。」
「はい…」
細野さんは顔を下に向けたまま横目で俺を睨んでいる。
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