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「ふんっ」
当然のようにお礼もなく、一口飲んだ。
法則が効いたらしい。
“礼の一つも言えないなんて恥ずかしくないんかい”
俺はこんな大人なはならないと心に決めた。
「それじゃ佐藤さんに話した事を俺にも話せ。」
“話す気無くなるなぁ”
しかし佐藤常務に頼まれてるからと、自分に言い聞かせ、21Fに着いてからの事を話した。
「お前みたいなのが本当に倒したのか?」
いちいち癇にさわるが、クレーム客と同じように考え、無反応を決め込む事にして、機械口調で返事をした。
「はい。
間違いなく倒しました。
出たところに倒れています。」
「ふぅーん。
お前レベルで倒せるという事は、個体の力は上がって無いって事か?」
“くっ、我慢我慢”
気持ちを落ち着かせるために、ウーロン茶を入れて、一口飲んだ。
“ウーロン茶は落ち着くなぁ”
一息入れた時、
「のんびりしてんなよ。
そんな余裕なら、外に行って全部倒して来いよ。」
《プチプチプチ》
俺の中で、何かが切れる音がした。
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