【14:40】21F来賓室

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「あ~っ、こりゃ折れてるね。」 「痛い痛いやめろ~」 勝俣先生は折れた腕の手と、上腕を両手で持ち、グリグリしている。 「ふん」 「ギャアアアア」 細野所長の悲鳴が響いた。 「あ、あんた何するんだ」 汗だくで文句を言っている。 「ん~、これで骨は真っ直ぐになったよ。 後は~」 周りを見渡し、すりこぎ棒を手に取った。 「これで固定しとけばいいよ」 細野所長の文句を意に介さず、ネクタイで巻き付けた。 「ぎゃ、ぎや、ぎゃあ」 その間も悲鳴は続いた。 「一体何があったんだ?」 その光景を見ながら、佐藤常務が聞いてきた。 「あの、すみません!」 深く頭を下げる。 「思わずカッとなってしまいました。 でも、こんなケガをさせるつもりはありませんでした。」 骨折させた事に動揺し、素直に謝った。 「俺に謝っても仕方ない。 何があったかを言えばいい。」 さっきまでの穏和な表情ではなく、厳しい表情で聞いてきた。 「お、俺一人で外に行って来いって言われたんです。 しかも、倒して来いとか言って。 それに、飲み物が気に入らないとか、俺がゾンビを倒したのは嘘だとか、お前なんかが倒せるはずないとか言われ、頭が真っ白になってしまいました。 気付いたら飛び掛かっていました。 本当にすみません。」
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