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「正面って言うと、ここを出たとこですか?
そこのドアは開かなかったんです。」
俺はここに入る前の事を説明した。
「何だって?
そんなはずあるわけない。」
細野所長が慌てて否定する。
「浜田部長から借りたカードで色々試したんですけど、全くダメでした。
というか、浜田部長が閉鎖するって言ったんですけどね。」
報告は客観的かつまとめて報告すべきだが、若干怒りが先行してしまった。
「閉鎖…」
細野所長は絶句している。
「そうか、それなら行くべき道は決まったな。
ラボから逃げよう。」
佐藤常務が次の行動を決めた。
「それぞれのドアも閉まっているかもしれない。
奥のドアが繋がっている。
そっちで行こう。」
確かに、それぞれのドアが施錠されていたら、八方塞がりだ。
しかし、奥で繋がってるなら話は別だ。
「しかし、問題がある。
プレゼンルームにも会議室にも彼らがいる。
しかも大量にいる可能性がある。」
勝俣先生も一緒に頷いている。
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