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出てきたときは気づかなかったが
その白い通路にも階段があった
真っ白な階段で上へ上へと続いている
私はその階段をのぼろうと走った
走っていて気付いた
この建物がドーム状なら逆と繋がってる
気付いたころには遅かった
一周回って階段を降りようとしたところで
正面に黒い男が待ち構えていた
「いやだ・・・」
男の向こうに見えるシャッターはもう閉まろうとしている
前へ進むも後ろへ進むも逃げ場がない
黒い男は無言で手を私の額へのばす
私はもう動けない
力が入らず膝から崩れ落ちるようにしてへたりこんだ
そして黒い男の指先が額へ・・・
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