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ヨコと出会って14年。
俺は募る思いをヨコに打ち明けた。
「好き。」
その一言だけ言うと、ヨコは大きく頷いてくれた。
初めてのデートで俺たちは手を繋いだ。
初めてつないだヨコの左手は、俺よりも震えていた。
恥ずかしがり屋のヨコはいつも早足で、じゃれつこうと思ってもなかなかうまくいかんかった。
「ヨコは、俺の運命の人やねん。」
「ヨコは白馬の王子様や!!」
そんな台詞を冗談で言ってもヨコは照れて聞き流す。
それでもええよ。
だけど肝心な事は、ちゃんと伝えてや?
俺はずっと待ってるから。
いつしか俺は、ヨコの顔をのぞき込むのが好きになった。
のぞき込むと照れて顔を真っ赤にする。そんなヨコが可愛くておかしくて好き。
だけど、その後にキスをねだると怒られる。
それもええよ。そんなヨコも好きや。
だけどな、たまには褒めたりしてほしいねん。
俺、嬉しくてはしゃいじゃうけどな。
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