甘いあまい恋

2/3
前へ
/126ページ
次へ
いつのまにか始まったあなたとの恋は、箱に入った甘いチョコレートみたいで。 眺めてるだけで幸せな気分になって。 誰にも見せないで独り占めしてたいの。 「錦戸君かっこいいよね。グループの中でも一際輝いてるよ」 ずっと亮ちゃんは人気で、常に誰かの憧れ。 背伸びしても届かないあなたとの距離は、少し切ないほろ苦いチョコレートみたい。 「またかっこええとか言われちゃって。人気者やなぁ」 仕事終わり、二人で帰っていた。僕から出るのは少しの嫌味。 「嫉妬してんの?」 顔を覗き込まれて、僕は息を飲んだ。 「大丈夫。俺はヒロしか見えてへんって」 前を向いて爽やかな笑顔をした亮ちゃん。 「おん、分かった……」 傍にいるだけで不安な気持ちも忘れちゃう、単純な僕を横で笑わないで。 何処にいても何しててもあなたを想う事しかできひんから。 だから、いつでも好きって言って。照れるくらいに抱きしめて。 .
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

310人が本棚に入れています
本棚に追加