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いつのまにか始まったあなたとの恋は、箱に入った甘いチョコレートみたいで。
眺めてるだけで幸せな気分になって。
誰にも見せないで独り占めしてたいの。
「錦戸君かっこいいよね。グループの中でも一際輝いてるよ」
ずっと亮ちゃんは人気で、常に誰かの憧れ。
背伸びしても届かないあなたとの距離は、少し切ないほろ苦いチョコレートみたい。
「またかっこええとか言われちゃって。人気者やなぁ」
仕事終わり、二人で帰っていた。僕から出るのは少しの嫌味。
「嫉妬してんの?」
顔を覗き込まれて、僕は息を飲んだ。
「大丈夫。俺はヒロしか見えてへんって」
前を向いて爽やかな笑顔をした亮ちゃん。
「おん、分かった……」
傍にいるだけで不安な気持ちも忘れちゃう、単純な僕を横で笑わないで。
何処にいても何しててもあなたを想う事しかできひんから。
だから、いつでも好きって言って。照れるくらいに抱きしめて。
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