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朝目覚めると隣に温もり。
「すばる君朝ですよ。」
体を揺らしてあげるとすばる君は目を開けた。
「う…ん。まる、おはよ。」
まだ眠たそうなすばる君。
すばる君はまた軽く目を閉じて、口元だけ笑った。
これもサイン。
「おはよう。」
僕はそう言ってすばる君にキスをする。
すばる君は目を開けて体を起こした。
「今日は何時から仕事?」
そう聞きながら僕も体を起こす。
「今日は夕方から。」
「そっかぁ。じゃあ2人で出掛けましょう!!」
僕はにっこり笑ってベッドを出た。
「おん!!」
すばる君も嬉しそうに後ろを着いてきた。
2人で朝食を食べて着替えて外に出た。
ただ散歩をするだけ。それなのにすごく幸せ。
たくさんの木がアーチみたいに並んでいる道を歩く。
木漏れ日がすばる君を照らし揺れてる。
この時間が美しい。しかし着々とすばる君との時間が減っていくのは残酷だ。
「まる…今、何考えとった?」
沈黙を破った声。声のした方を見ると、少し切な気の瞳。
すばる君からのサイン。
あなたは淋しいんだね。
「幸せだな、って考えてました。」
「そっか。」
嬉しそうな声と表情。
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