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まる、運命って産まれたとき定められた道だった?
俺はまるに出会えたことだけで、明日のふたりの希望に繋がるって考えとった。
冷たい雨が頬を濡らせばまるが泣いているように思ってしまう。
だから大きな翼でまるの所に飛んで行って話したい。
朝までそっと眠りにつくまで傍に居りたい。
そんな運命と今でも信じとるよ。
まるが好き。
あの時心の片隅ではそう分かっていた。
なのにあの時ほんまの気持ちに気づいていないフリをした。
あの時に素直に気づいていれば、こんな風にならんかった?
守るべきもの、気持ちをやっと見つけたのに、テレビで見るまるは近くに居るのに、まるを守れない…。
それから何回もテレビでまるを見るようになった。
その度にまるが一瞬する寂しそうな顔を俺は見る。
今すぐに 包み込みたい。
そう思って、願って、今日も眠りにつく。
夢にもまるが出てきて、夢と現実が交差する。
傍に居りたい。
そんな運命と信じて俺は今日も…。
-END-
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