君に悲しい歌は似合わない

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「ヨコ?」 「なに?」 「愛してる。」 「いきなり何やねん。」 「ヨコは?ちゃんと俺のこと愛してる?」 ソファーに座り俺に寄りかかって聞いてくるヒナ。 「そうやな。」 「……そっか。」 ヒナは黙ってしまった。 俺はヒナの手を強く握った。そうすると、ヒナも同じ強さで握り返してきた。 ヒナの顔なんて恥ずかしくて見れないから、真っ直ぐ前を見て言った。 「不思議だよな。」 「何がやねん。」 「俺は最近ドラマとか頑張ってて、ヒナはバラエティとか出て頑張っとる。ある意味別の夢を追いかけとる。だけど、こうやって今ヒナは俺のそばに居る。」 「考えればそうやね…。」 「ごめんな、ヒナ。俺謝ることあるわ。」 「なに?」 「ほんまはな、3月頃ヒナの事疑ってた。お互い忙しくて全然逢えへんくて、ヒナが浮気するんちゃうか?とか思っとった。そしたらどんどん疑っちゃって…。」 「なんか疑われてる感じしたもん。」 クスクスってヒナらしくない笑い方された。 .
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