17才ってええかも

4/4

310人が本棚に入れています
本棚に追加
/126ページ
「すばる君?」 Yシャツを着ながら君の名前を呼ぶ。 「なんや?」 「すーばーるー君!!」 「ふふっ。何やねん、お前。」 名前を呼び合って笑うことに意味なんていらん。 「あっ、見つけた。」 僕は空を見上げながら言った。 「何を?ん?まるは空に何かを見つけるような男やったかぁ?」 冗談っぽく笑って言うすばる君。そんなあなたを見て言う。 「明日。」 「へ?」 「明日を見つけました。」 にっこり笑ってすばる君を見た。 「まるらしいな。」 2人で笑い合う。 「また明日会いましょうね。」 僕がそう言うとすばる君は手を握ってきて 「おん。」とうなづいた。 黒い髪の君はひとつ年上なのに若い。 檸檬が弾けるような日々も、生きている気がした気持ちも、すばる君と出会ったことも、覚えたしまったABCも、見つけた明日も、17才の僕。 それがすべてだ。 -END-
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

310人が本棚に入れています
本棚に追加