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風のように駆け抜けるよ。一人で生き抜いて強くなんねん。
亮ちゃんにだけ見届けてほしい。
僕はシートベルトを外した。
もう行かなくちゃ。
するとふいに車内に流れる曲が耳に入ってきた。
いつもデートをする時は亮ちゃんの車やった。絶対この曲をかけてデートをした。
この曲もいい思い出になるんやろうね。
「もう行くな?バイバイ。」
僕はガチャッと車のドアを開けて車から降りた。そしてバタンッとドアを閉めてマンションに入っていった。
涙の跡が消えるころは、二人のこの答えを信じていける。
笑ってまた会えますように。
そんな願をかけてあの曲を胸に刻んだ。
「愛してる」はもう聞こえない。
僕の胸に残ったのは、2人だけの
last love song
-END-
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