君がいること、俺がいること

2/5
前へ
/126ページ
次へ
明日、今日よりも好きになれる。溢れる想いが止まらない。 「今日ってレコメン前、ロケある?」 「あるで?眠いけどな」 あっ、あくびした。かわええ…。 今もこんなに好きでいるのに、言葉に出来ない。 『これからヨコって呼ぶわ!』 『横山やから?』 『おん!』 『ちゃんと考えろや!』 事務所に入ってすぐに俺のあだ名が決まった。最初は納得いかんかったけど、いつの間にか定着していた。 『俺らはおもしろかったら何でもええもんな?』 『おん。ヒナがちゃんとツッコんでくれたらええよ』 何年も前に交わした会話。あの頃こんなに続くと思わなかった。 君がくれた日々が積み重なり、過ぎ去った日々、2人歩いた『軌跡』 俺らの出逢いがもし偶然ならば?運命ならば? ヒナに巡り合えた、それって『奇跡』やと思うねん。 『ヒナなら大丈夫やで』 『レコメンも来れなくなる』 『すばるがおる。まるやヤスだって来てくれる』 仕事が忙しくなるたびに、弱音やないけど、ちょっとした不安を言われた。 その度に、いつもヒナの右の手の平を、ただ俺の左の手の平がそっと包んでく。 それだけで、ただ愛を感じていた。 .
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

310人が本棚に入れています
本棚に追加