いつも歌わせていて

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心配性すぎなあなたは、電車に乗せるのを嫌がる。 まるでかよわい女の子みたいで、なんだか嬉しい。 「あっ、たっちょん…」 あなたと同じ香水を街の中で感じるとね、一瞬で体温蘇るから。 ついて行きたくなっちゃうの。 「この服かわいー…」 「この指輪たっちょん好きそう」 「今日のお昼はおいしかったなぁ」 一人で街をブラブラ。自由に行動出来るから嬉しい。 教えたいもの見せたいものたくさんあるの。 言葉や仕草は、あなただけの為にあるから。 「早く帰ろう。たっちょんがもう仕事終わってるかもしれないし」 急ぎ足で向かう家路。静かな足音だけど、早い鼓動。 思いきり抱き寄せられると心はあなたでよかったと歌うの。 X'masなんていらないくらい、日々が愛のかたまり。 明日の朝も愛し合うよね。 どんなにケンカをしても、価値観のずれが生じても。 1秒で笑顔つくれる武器がある、僕たちには。 去年はいっぱいケンカした。だけど、今年は少ない。 去年よりもたっちょんは痩せた。たくさん話をしてくれた。 .
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