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妹の花音(かのん)からの電話。 「夜ご飯、食べるのぉ?」 花音の呑気な声に、中村と食べてから帰ると答えた。 俺が、くだらない電話をしている内に、中村は二人と別れの挨拶をしていて…… 心奪われた彼女の姿は、店の奥へと消えて行った。 追いかけて連絡先を聞くほどのことでもない…… この時はまだ、一目惚れも、初恋も…… 俺の中で……始まってはいなかった。
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