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ドキドキと強く脈打つ鼓動を感じながら、ゆっくり話し始める。
「あの日、楽器店でゆうなさん達と出会った日」
「うん」
「ゆうなさんと一緒にいた……」
「まなみちゃん?」
「そう、まなみさんを見た瞬間から目が離せなかったんです」
「うんっ」
ごくりと唾を飲み込むゆうなさんも、かなり緊張しているようだ。
俺の心臓もバクバクMAX。
「自分でも、一目惚れなのか?
なんなのかわからないんだけど、でもあの瞬間から、まなみさんのことが忘れられなくて……
今も、ゆうなさんの姿が見えたら足が勝手に動き出してて
どうしたらいいのか……」
ゆうなさんは俺の言葉を、真剣に聞いてくれている。
俺は、自分がこんなに緊張することがあるんだと思いながら、額の汗を拭った。
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