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「なるほど。 そりゃ話しにくかったね……
つまり! 伊藤君は、まなみちゃんに一目惚れして……恋しちゃってるって訳だぁ。
だから、私を見つけて会いに来てくれたと」
ゆうなさんがウンウン頷きながら、優しい眼差しで俺に話しかけた。
「すみません、そういうことになりますね、ハハハ」
恥ずかしさと申し訳なさが混じった返事をする。
「まなみちゃんね……
大学まで自宅から通学してて、片道だけで三時間やから遊ぶ時間なくて、
高校の時の彼とは別れたらしいよ。」
「えっ? 彼? 別れた?」
俺は、まなみさんに彼が居るとか考えたことがなかったから、すごく驚いた。
「そりゃあ、まなみちゃん可愛いいんだから、彼が居て普通でしょ?
でも、別れたんだから……
伊藤君にもチャンスがあるってことやんっ」
ニコッと笑いながら、ゆうなさんが言う。
気付けば校門に着いていた。
俺にもチャンスが……ある!
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