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それからも二人は大はしゃぎで……
中村と俺は、そんな二人の後に続いて歩いていた。
でも……
俺の頭の中は、マンボーに似ている南君て誰だろう?
大学の友達?
とにかく気になって、南君でいっぱいだった。
「イルカショー、始まるから行くぞぉ」
中村が話しかけた言葉も、微かに聞こえた気がして、
「おぉ……」
気のない返事を返す。
そんな俺に気づいた中村が食いついた。
「何を気にしちゃってんの?
ダメだよっ!
楽しんでかなきゃ」
俺の肩に腕をまわしながら、耳元で囁く。
「わかってるよっ」
小さく呟き、まわされた腕を振りほどいて、イルカショーのスタジアムへと走り出した。
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