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学校が終わり塾に向かう途中、今朝もらった手紙に書いてあった、駅の近くの喫茶店に向かうと、手紙をくれた女子が待っていた。 「読んでくれましたか?」 上目遣いで俺を覗き込み、不安そうに返事を待っている。 「うん。読んだんだけど……ごめん。初めて会った人に好きって言われても、困る」 俺は恐る恐る、目の前の女子の顔を見た。 「ごめんなさい」 目に溢れそうな涙を浮かべペコッと頭を下げると、走り去っていく。 告白を断るのは、精神的に疲れる。 くしゃくしゃっと髪を乱し、小さく溜息を吐くと俺は駅に向かって歩き出した。 一目惚れなんて……、見た目だけで好きとか、ふざけるな……。 この時はまだ、まさか俺が一目惚れするなんて、思ってもいなかった。
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