独リ 笑ウ

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「それにしても今日は面白かったですねー。」 三輪バイクに二人で跨がり、夜明け前の瑠璃色の空の下を走っているとき、睦葉が笑いながら言った。 「面白かった?」 寝てたから分からんのだが。 すると睦葉は俺の声真似をしてこう言った。 「"お父さん……"とか言ってましたよ?」 「ぶっ。」 噴き出した時に手元が狂い、思いきりハンドルをひねってしまう。 やっべぇ、事故る事故る! 「うわわわわわ、わぁぁぁ!」 ドリフトのようにしばらくバイクは路面を滑っていく。 睦葉が悲鳴を上げながら俺の胴にしがみつく。ボキボキボキボキッと嫌な音が鳴って激痛が走ったのは気のせいだ。うん。 なんとか停止すると睦葉は怒鳴り出す。 「何してるんですか!?私は蘭ちゃんと違って死ぬんですよ!?」 たった今、俺を半殺しにした奴が何を言うか。 しかし今はそんな事より。 「……お父さんって言ってた?」 「言ってました。」 「……。」 「ちょちょ、ちょっ!?蘭ちゃん!?何をしてるんですか!?」 俺が拳銃を口にくわえてトリガーを引こうとすると、睦葉は慌てて止めに入った。
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