独リ 笑ウ

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「やめて、犯罪になっちゃう。」 「いやいや、そういう意味じゃなくて……って私もう20歳ですよ!?」 「早く錦と仲直りしてやれよ……。」 「うっ……! あ、あっちから謝りに来るなら考えなくも無いですけど!」 とりあえず一矢報いたか。 そんなことより……。部屋の扉に鍵を差し込んで扉を開け、睦葉に問いかける。 「ついてくるのは構わんけど、何すんの?」 「この前麗佳さんに"無理矢理にでも血を飲ませろ"って言われたので。」 麗佳め、余計なこと言いやがって……。 部屋に入って、カーテンを閉める。 そろそろ夜が明ける、いつもなら今から寝るのだが、さっきまで爆睡してたので眠くならない。 「吸血ってどうやるんですか?」 何故頬を赤らめる。そして何故服をはだけさせる。あれか?首筋に噛みつけってか? 俺はため息をついて、やれやれと呟く。 「俺の場合はよくアニメ漫画小説なんかに書かれてるような方法じゃないぞ。」 「えっ?首筋に噛みついて……みたいなのじゃ無いんですか?」 「よく考えてみ。 頸動脈に噛みついたら普通は死ぬ。」 まぁ、吸血鬼は人を殺すのが普通なのだが。 残念ながら睦葉を殺すわけにはいかない。 「はい。」 俺はナイフとコップを彼女に差し出した。明らかにきょとんとして戸惑っていた。俺は笑いを堪えながら言う。 「切ってください。」 「えぇっ!?」   これぞ、ダレンシャン式吸血方法である。
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