天空の桜の楼閣

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「おいお前、何してるんだ。」 「ひゃぁっ!?」 後ろからいきなり声を掛けられて、びくりと身体を震わせて振り返る。なんとそこには。 以前写真で見た幼い頃の蘭ちゃんにそっくりな男の子がいました。何故か服装はぶかぶかの白衣一枚で、ほぼ半裸の状態で白衣を引き摺りながら歩いてきました。 「ちょっ!ちょまっ!こっち来ないでください!」 いろいろ見えてますって!ヤバイですって! 「……なぁお前、ここから出る方法知らないか。」 ピタリと歩みを止めて幼い蘭ちゃんはそう聞いてきました。 「そ、そこのエレベーターから……。」 「エレ……ベーター……?」 何故か疑問符を浮かべて幼い蘭ちゃんは聞いてきました。エレベーターを知らないんですかね……。 「……あ、でもカードキーが無いし動きませんか。」 「……何言ってるのか分からないけど、お前出る方法知ってるのか?」 「ええ、まぁ。」 「じゃあ連れてってくれ。」 「ひゃあああああ!だから近づかないでくださいってばぁぁぁぁ!!」  
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