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研究員ならもしかしたら結構高くまでいけるカードを持っているかもしれません。とまぁとりあえず血がこびりついた携帯電話を見つけて、それを使って蘭ちゃんに電話を掛けました。
「もしもし。」
「蘭ちゃんですか?」
「……睦葉か!?今どこだ!」
やっぱり探してたんですかね……。ちょっと申し訳ない気分になりながら現状を説明しました。
「45階だな。すぐにいく。」
そう言って通話は終了。とりあえずは一安心です。
そしてまた別の研究員から。
「カードキーみっけ!」
前にツッキーの妹さんが囚われていたフロア、75階までいけるらしいカードキーをゲット。
いざ帰ろうと振り返ったら、遠くから悲鳴が聞こえました。
「わあっ、ああぁぁぁ!うわぁぁぁぁぁ!」
あの声は……ナナ?何かあったんだ……!
私は死体を踏み散らかしながら走る。無事ならいいけど。なにせ彼は丸腰ですから……。
今更ながら一緒に連れていっていればという後悔。
「ナナ!?」
戻ると同時にナナが私に飛び付いてきた。
「わぁっ!?」
そして私を盾にするように背中側に回る。そしてガクガクと震えながら「光……光……。」と呟いていました。
前を見ると、ぽかんと口を開けて懐中電灯を持って突っ立っている蘭ちゃんとツッキーと麗佳さんがいました。
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