終焉の摩天楼

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「何故俺をここに呼んだ?」 「おっと、それは私から説明しようか蘭丸君。」 何処からともなく現れたのはスーツに身を包んだ偉丈夫。 「光財!」 月弥がイングラムを抜いて光財へと向ける。光財も月弥にベレッタM92Fを向けた。 「……そうか、その銃、玉藻のだな。」 光財が持っている拳銃を見て俺は呟く。淡く輝く桜の花びらに照らされて、シルバーのスライドが輝いている。 元々玉藻は俺のように拳銃を二挺用いて戦っていた。というより、俺が玉藻の戦い片を真似たんだが。 「そうか、あの頃から玉藻はここにいたんだな。」 俺達が初めてここに乗り込んだ日。あのときに光財に突きつけられた拳銃と、今光財が持っている拳銃が一致する。 「そうなるな。まぁ上ではなく地下にいたんだが。 まぁそんな話はどうでもいい。君をここに呼んだ理由だが……。」 光財が空を見上げ、口の両端を吊り上げて笑った。 空を見ると、そこにはパックリと開く人間の目のような形の次元の穴が開いていた。穴の奥は暗く、時折星の煌めきのように小さな光が輝いていた。まるで小宇宙だ。
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