23人が本棚に入れています
本棚に追加
「黙っていろよ？」
「わかってるよ」
髭の先輩の妻の名がレイラだったように思う。
３人目の子供が出来たと聞いたようにも…
バートランドは、まだノーベルの家に下宿して、師匠の世話好きな妻に上げ膳据え膳されているはずだ。
「もうちっと経てば、ロスも師匠に構わなくてよくなるだろ」
「そんなに常習犯ですか」
「この国にいる限りは、お里の理屈は引っ込めて欲しいんだがな…」
頑固な平等主義者のノーベル副師長は、街の治安について、警備士長からほぼ一任されている。
適任であることは、アリスンも認める。
一方、弟子のバートランドは少し違った視点で語りだした。
「アリスン、エリアルたちに会ったら、ロスとゼノンには近づかないよう、言ってくれよ」
「何故だ？」
「ゼノンは、多分、エリアルに嫉妬している」
「はぁ？」
「あいつは、若くて、有名になりそうな奴が嫌いなんだ。実力ないのにプライドが高いんだね」
くだらない、と同僚の娘は顔に出た。
「ゼノンは、何か一山当てたいと考えている。
特に、エリアルみたいな見た目いい奴が実は～…みたいな状況で自分が活躍することに憧れている」
「なんだそりゃ」
最初のコメントを投稿しよう！