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エリは、従順だ。
俺に絶対逆らわない。
こんなカラオケボックスで俺が盛っても、無理難題を押し付けても、エリは最後には言う通りにする。
「好きだから…」
その理由を聞いた時、エリはこう答えた。
俺って罪作りな男だよね。
こんなに夢中にさせちゃって、どうすんだよ。
従順さが気に入って告白を受け入れたけど、大正解だったって今改めて確信してる。
「祐ちゃん…大好き…。」
整わない息でそう囁くエリの潤んだ瞳。
真っ白で柔らかい肌。
可愛い声。
その全てが俺を刺激した。
たまには優しく抱いてやれよ、なんてみんなに言われるけど、無理無理。
みんなだってエリを目の前にしたら抑えが効かなくなるに決まってる。
エリは可愛い。
エリに対する気持ちは愛じゃないけど、可愛いくて相性も良いのは明白だ。
だから手放せないだけだ。
いつでも別れられるけど、まだ楽しんでいたいだけだ。
エリと体を重ねる度、何故か自身に言い聞かせてる俺がいる。
その矛盾に無意識に気づかないフリをしてる事にすら、歪んだ俺には分からなかった。
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