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「ね、祐ちゃんの家行ったらさ…」
教室での情事を終えた下校の途中。
エリが楽しそうに話し出す。
「今日はこれで解散。」
俺がきっぱり言うとエリが傷ついた顔をする。
「だってもうする事したし家行く必要ないだろ?じゃあな!」
「待っ…祐ちゃん……!!!」
うわ、泣いてるっぽい。
呼ぶ声を聞こえないふりで交わして。
俺は小走りに家に帰った。
…こういう時、彼女ってめんどくさい。
セフレってだけならしたらバイバイできるのに、彼女って奴はした後も繋がりを求めてくる。
あ~かったるい。
制服を無造作に投げ捨て、ベッドにダイブ。
でも質の悪いベッドは飛び込むと結構痛い…。
「はぁ…。」
一人暮らしのマンションは、静かで良い。
両親は俺が10才の時離婚した。
毎日毎日ケンカばっかしてたからそれが正しかっただろう。
父親に引き取られた俺は親父とそりゃあもう馬が合わなくて、高校入学と同時に一人暮らしを始めた。
結局さ、血が繋がってても別れるんだから、血が繋がってない恋人同士なんか続くわけないっての。
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