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「僕、吉住さんが好きなんだ」
「へ?」
思わず、間のぬけた返事を返して、私はマジマジと彼を見つめた。
好き?
高瀬くんが私を?
頭の回路が故障したのか、言葉の意味が上手く理解できなくて、首をかしげる。
だって高瀬くんは学年一の秀才で。
女の子にも男の子にも、人気があって。
その高瀬くんが、トロくてドンくさい私を好き?
まさか。
常識的にアリえない。
「ああ!!
もしかして何かのバツゲーム?」
ポンと手を打って納得した私は、ニコニコと彼を見上げ、ひとさし指を立てた。
「もう!
いくらトロい私でもだまされないよ?
だますならもっとリアルな相手じゃないと。
じゃあ。私急ぐから。
これで!」
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