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助けてもらう代わりに寿命を取られるって…… 確かに助けを呼ばず、その場で死ぬよりかは気が楽に…… 「ならねぇよ!」 『ん? 1年じゃ不服か?』 「そういう意味じゃなくて! 僕は普通の高校生で普通に日々を過ごしていきたいんだよ! そんな生死に関わるような毎日を望んでいない!」 『だから我輩が呼び出されたのだろう? 安心したまえ真よ 備えあれば憂いなし……だろう?』 「だぁぁぁ!もう!」 どうやら僕が言いたいことは通じないようだ 『詳しい話は後にして、座敷わらしをどうするんだ?』 見ると座敷わらしは後方で倒れている どうやら気絶しているみたいだ 「どうって……」 『さっきの通りだよ 座敷わらしに戻るか我輩に殺されるか……まあ、こいつは座敷わらしの立場が嫌で出てきたんだろうがな』 座敷わらし 家を守る神様が殺されて良い訳がない 『どうやら我輩に殺させるのは嫌なようだな 真よ だったらこいつの持ち場に帰させ……』 「いや、その必要はないよ」 僕は狐の言葉を遮って言った 「嫌な地元に帰ることも お前に殺されることも必要ない」 起きてるんだろ顔を上げてくれ と、僕は付け足した
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