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『お前は本当に良い奴だな ありがとう』
瞬く光と共に座敷わらしは消えていった
彼は邪魔をしに来たのではなく、遊びにきただけだったのだ
座敷わらし
僕がもっと早く気づいておけば、成仏しなくても良かったんじゃないか……
『座敷わらしがしたのは成仏ではないから安心しな』
…………………。
「…………え?」
『いや、だから成仏じゃないって』
「違うの!?」
『座敷わらしは神様って言ってるだろ? 成仏したんじゃなくて霊界に帰ったんだよ』
「そうなの!?」
『まあ、その後どうなるかは知らんが……とにかく2人が解放されたぞ?』
狐がそう言ったので僕は2人がいた方向に眼を向けた
だけど僕の眼に映りこんだのはハルカだけだった
『真~ お疲れ~』
「だいぶ疲れてるみたいだけど……」
『さすがに同じ態勢をし続けるのは辛いよ』
「え……あ、そっちね」
『でも、よくここが分かったな!』
「直感的に来ただけだよ」
本当は竹内さんからメッセージ的なものを感じたんだけど、信じないから言わない
それより
「竹内さんは?」
『青葉なら気分が悪いって言ってトイレに……』
また気分が悪くなったのか?
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