最悪

2/4
前へ
/4ページ
次へ
高校に入学して、はや4ヶ月。 中学をあまり楽しめなかった私にとっては、高校生活に大きな期待を持っていた。 だけど・・・・ 「あき~おーはよっ♪」 「みなみ・・・おは・・・」 「みなみ!ねぇ!!こっちに来てー!」 早速始まった。このクラスで優位津のあたしの友達のみなみが取られる。 まあ、こうやってなにも言い返さない私は、どれだけ弱いんだっていうね。 「はぁ・・・・・」 中学のときだってそうだった。 私は、いつもいらない存在だった。勉強はそこそこ。運動だって普通で、目立つ要素など、あまりなかった。 なのに、親譲りの高い身長と、どんなシャンプーを使ってもサラサラになってしまう髪の毛。 本当は、喜ぶべき大きい瞳と、白い肌。 でも、これが私のコンプレックスでもあった。 弱い私は、こんな要素を持ってはいけなかっんだ。 「あいつ、どんだけ肌白い訳?部活もやってねーからあんなんになるんでしょ。」 「まじキモいんだけど。」 コソコソと言わなくたって聞こえてるんだから。 なんで私なんかにかまうのよ。 キエタイ・・・・ 私が生きていて、何度思ったことかな? 毎日毎日思ってる。 私に幸せな日なんてこない。 涙さえ出てこない。 「あっ♪あきだぁ」 ビクッ 思わず反応してしまった。 私じゃない「あき」 名字からとったんだって。 みんなから人気物の「あき」で、私ではない「あき」 そして、 私が大嫌いな「あき」でもあった。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加