愛しき日々

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桂「気に入らない 御託だ。君は何か?私達を 囲碁か、将棋の駒の様に 思っているのか?」 須王は 心外だと ばかりに 眉を顰め 「貴様達が 盤上の駒? だとしたら、駒は指してに 口答えなど しないものだ」 挑発的な笑みを浮かべ、更に 「思い上がるな。今まで 話た事は全て、貴様達の 選び行動した結果だ ふん。囲碁の駒だと? 我は かような間抜けな指し方など せぬ」 一触即発状態に、とうとう 松陰は 「二人共、いい加減にしなさい!!会って早々 喧嘩など、須王 いくら本当の事でも 相手は目上の者。きちんと 礼儀を弁えなさい」 それに対し、須王は桂を 一瞥し 部屋から出て行ってしまった。 晋作、栄太郎、九一、玄瑞は、 (相変わらず 須王の奴 協調性無いな…。先生も 何気に 須王の間抜け発言に 本当の事とか言っちゃってるし…… 桂さん 可哀相…) 桂「道理であの子が、皆から嫌われるのか、解りましたよ。全く躾が なっていない。野生の猿だ」 松陰は 悲しそうな顔をしあの子は 根は優しい子なのに…。上辺だけで 判断され あの子も相手を否定する、悪循環だ…。 真央も 桂の発言に激怒し 「須王ちゃんの事 悪く言わないで!!何にも知らない癖に!!マダオなんかに 悪く言われる 筋合いなんてないっ!」 一同「マダオ?」 真央は しまった!!ついカッとなって 桂さんをマダオって言っちゃった…。 桂は、ニッコリ微笑みながら「真央ちゃん、マダオって 何だい?」 ううっ、『まるで駄目な オヤジ』なんて 口が裂けても言えないよ…。 「え~っと、まだまだ カッコイイ お兄様の事……デス」 「ふ~ん。真央ちゃん、お兄さん 怒らないから、正直に言って御覧」 桂にじりじり追い詰められ とうとう 蚊の鳴様な細い声で 「まるで駄目なオヤジ…」 一同「…………………」 沈黙の後、ある者は血管がキレる音がし、残りは 大爆笑……この『マダオ』発言、この後流行語となる。
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