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晋作と玄瑞が江戸へ旅立つ日の早朝、松陰宅では 松陰、須王、真央、九一、栄太郎で 二人の旅立ちに 見送った。
皆、其々 二人が無事に江戸まで 辿り着けるように。そして、また再び無事に再開出来る事を願った。
晋作と玄瑞は、くれぐれも 先生を頼むと言って 出立し 暫しの別れとなる。
そして、晋作、玄瑞が旅立って数日後、松陰が
しみじみと
「可愛い教え子が 二人も居ないとは、寂しいものですね……」と呟き
真央も、「今頃 どの辺歩いているかなぁ」
と、のんびりと お茶を啜っている、須王も同じく
茶を啜りながら
「心配しなくても、あの 二人 事件起こして こちらへ 強制送還させられるから 大丈夫だ。また会える」
松陰と真央は、全然 大丈夫じゃない!とツッコミを入れるが、本人 天然なのか?「だから 会いたいのだろ?」ケロッとした 顔で 答え、
松陰は この子は鋭いんだか、抜けてるんだか 解りませんねぇ……溜め息を ついた後
「須王……。会える、会えないの問題ではなく、再会の喜びの事を言っているのです。
事件起こして 犯罪者となり 国元に帰って来ても、全然 嬉しくありませんよ」
須王は、さして興味なさそうに
「ふ~ん。まぁ、晋作の やる おイタ云々は、桂のオヤジに 任せるわ」
松陰は、全くこの子は…
先程から、晋作が事件を起こすだの 強制送還だのと物騒な事言って その内容の割に のほほんと
「須王、前持って解っているのなら、友として止めるのが 本当の友情ってものでしょう?それを 小五郎にって……」
先生、説教始まると長いからな…。思わず欠伸が ……
「そう、かりかり怒るな。先生だって 晋作の性格 良く解っているだろ?思い立ったら 一直線。
これも、異人達との条約が 原因なのだから」
解り易く教えるから、怒るな。あんまり 怒ると、桂のオヤジみたいに ハゲるぞ?
松陰は顳に青筋を立て 怒り出そうとしたが…
んっ、小五郎が禿??
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